解約済みの住まいの受信料を1年近く払わされた、嘘のような話

今から数年前のことです。当時35歳だった私は体を壊したため、勤めていた会社を退職し、一人で住んでいたアパートを引き払って実家に戻りました。実家で生活しながら1年近くが経とうとしていたある日のことでした。NHKから「契約延長の手続き」に関する郵便が送られてきました。何のことかと思って中身を確認してみると、会社に勤めていたときのアパートにおける受信契約を延長する手続きのための書類でした。

NHK受信料契約のきっかけはやはり訪問

退職と引っ越しに伴うバタバタですっかり忘れていたのですが、退職する少し前にNHKと受信契約をし、受信料を1年分前払いさせられていたことを思い出しました。支払いが始まった経緯は、おそらく多くの方がNHKとの契約が始まった理由と同じだろうと思いますが、突然の個別訪問で契約するまで帰らないという強引なやり方に負けてしまったためでした。

結局、よく確認せずにドアを開けてしまった私が悪かったのですが、ドアを開けると強引に押し入ってきて、あまりにもしつこく粘ってくるので、『このままだとラチがあかないからさっさと契約だけして帰ってもらおう』というその場凌ぎの心境になり、契約してしまったのでした。

世の中には払って無い人もいるのに我が家は二重に払っていました

NHKからの郵便は、その時の契約を延長し受信料を払えというものでした。慌ててNHKに電話し、該当住所の住まいは1年前に賃貸契約を終了し、以降はその住所には住んでいないため、契約延長はしない旨とともに住んでいなかった期間分の受信料の返金を求めました。

ところが、契約延長については不要(当然ですが)になったものの、返金については「前払いだからできない」と言われたのです。「前払いだから返金できない」って、ちょっと日本語が分からなさ過ぎます。説明になっていないと思いました。

実家は比較的裕福で、両親は特に何も考えずに当然のように受信料を払っています。そのため、その1年間は「実家」と「既に解約したお部屋」の2か所で、二重払いのような状態になっていたことになります。それでも返金できないと言われたわけです。

ちょっとナニ言ってるかわからない

ちょっとこれは受け入れられないと感じました。住んでいない、賃貸契約もしていない住居の受信料を、1年近くも取られてしまったのですから。電話口だったことと、NHKの発する日本語が理解できなかったことから、結局返金は諦めました。

後から考えるに、NHKに確認はしていませんが、私が実家に戻った時点で解約をしていれば返金が有ったのかもしれません。しかし、住所変更の日付は住民票で確認できるのですから、事後だから返金できないというルールが不親切なことに変わりはないと思います。

1年分の受信料が原因で何十年もの受信料を失うNHK

以来、私の認識は「NHKに受信料を払いたくない」ではなく、「NHKには受信料を払ってはいけないんだ」というものに変わりました。法律で受信料支払いの義務を規定しているとはいえ、そもそも信義誠実の原則が守られなければ人間社会は成り立たないと私は考えています。

それまでのNHKにまつわる色々な問題報道を見ても、あの組織の姿勢は褒められたものではないなと思っていましたが、私が体験したこのことは、それを決定づける出来事であり、私の中ではおそらく一生記憶に残るものになると思います。

一言コメント:

よく支払いを忘れないためとか言って、また、少し安くなるのを理由に訪問員は「クレカ」「銀行引き落とし」で「まとめて一年払い」を提案してきます。しかし、何らかの事情で1年払いなら1年経過しないうちに支払い対象外となるようなケースもあるはず。

そのような時は、ちゃんと返金してもらえますよ。ただ、申請する時期(1年経過したのちなど)によっては不可能な場合もあるようです。確実なのは前もって、伝えておくということのようです。

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